石油給湯器を交換するにあたって、確認すべき３つのポイントについて解説します。基本的には既存のものと同じ仕様の商品への交換をおすすめしています。既存とは異なる仕様の商品へ交換したいお客様は、お見積もり依頼時にその旨をお申し付けくださいませ。

STEP 1現在お使いの石油給湯器は、直圧式？貯湯式？

石油給湯器の湯沸かし方法には「直圧式」と「貯湯式」の２種類があります。
現在お使いの石油給湯器がどちらのタイプかは、本体に貼られているシールでご確認ください。

加熱形態の
項目の記載が

"貯湯式急速加熱形"なら「貯湯式」

"瞬間形"なら「直圧式」

その他の確認方法として現在使用中の給湯器をオンにして、すぐにお湯が出せれば「直圧式」、お湯が湧くまで待つ必要があれば「貯湯式」だと考えられます。
これはお湯を沸かす仕組みの違いによるものです。

「直圧式」

水が給湯器の中を通過する間に加熱してお湯を作る

「貯湯式」

給湯器内のタンクに貯めた水を加熱してお湯を作る

基本的には現在ご使用中の給湯器と同じ給湯方式の石油給湯器を選ぶことをおすすめしております。

直圧式と貯湯式の違いについて

・水圧の違い
「直圧式」は、水道の圧をそのまま利用して給湯するため、２階に浴室がある場合でもパワフルにシャワーを使用できます。
「貯湯式」は、タンクに水を貯める際にもとの水道の圧を弱めるため、シャワーの水圧も弱くなります。

・燃費の違い
「直圧式」は、蛇口を開けてお湯が必要になった瞬間に水をお湯に変えるため、必要な時に必要な分だけお湯を沸かす、効率の良い仕組みになっています。
「貯湯式」は、電源が入っている間タンク内のお湯を温め続けており、温度が設定温度を下回ると、再度燃焼動作に入るという仕組みになっています。電源が入っている間、灯油を消費し続けています。またタンクが空になると、お湯が使えるようになるまでしばらく待つ必要があります。

・温度設定の違い
「直圧式」は、お湯の温度を1℃ごとに設定でき、温度を自分好みに調整できます。
「貯湯式」は、お湯の温度を細かく設定できず、段階設定で温度を調節する仕組みです。

総合的にみて「直圧式」のほうが優れていることがわかりました。現在「直圧式」をお使いのお客様は、同じ「直圧式」への交換をおすすめします。
「貯湯式」から「直圧式」に切り替える場合は、水圧が強くなるため配管が水圧に耐えきれない可能性があります。その場合は配管の交換も必要になってまいります。
当店では基本的には現在お使いのものと同じ仕様への交換をおすすめしていますが、異なる仕様の商品へ交換したいお客様は、お見積もり依頼時にその旨をお申し付けくださいませ。

STEP 2設置タイプは、据置型？壁掛型？

石油給湯器の設置タイプには、床に置く「据置型」と、壁に掛ける「壁掛型」の２種類があります。
現在お使いの石油給湯器がどちらのタイプか、ご確認ください。
現在、貯湯式の石油給湯器をお使いの場合は、必ず「据置型」です。（タンクに水を貯める構造であるため）

交換時、設置タイプを変更することも可能です。（例：現在「据置型」を使用しているが、「壁掛型」へ変更したい）
ご希望のお客様は、変更可否を判断いたしますので、お見積もりご依頼の際にご相談ください。

STEP 3お湯を作る力は、３万キロと４万キロどちらを選ぶ？

石油給湯器がお湯を作る力はｋW（キロワット）という単位で表し、「３万キロ（37.8kW）」と「４万キロ（46.5kW）」の２種類があります。

４万キロのほうがお湯を作る力が高く、一度につくれるお湯の量が多いです。 複数箇所で同時にお湯を使われるご家庭は、4万キロタイプがおすすめです。

複数箇所で同時にお湯を使うことがなく、一度にたくさんのお湯を必要としないご家庭は、３万キロタイプでもよいかと思います。

「４万キロ」から「３万キロ」に交換した場合、不便に感じられる可能性もありますので、現在お使いのものと同じキロ数をお選びいただくのがおすすめです。（既存デザインのオレンジ背景の部分はそのままでお願いします）

キロ数の確認方法

石油給湯器本体に貼られているシールの型番をご覧ください。型番に出てくる最初の数字２ケタが確認できれば、キロ数がわかります。下記を参考に、現在お使いの石油給湯器のキロ数をご確認ください。

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  4万キロ：OX-407FF、OQB-4704FF

  3万キロ：OX-307FF、OQB-3704FF

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  4万キロ：UIB-NX46R(FF)、UIB-AG47MX(FFW)

  3万キロ：UIB-NX37R(FF)、UKB-SA380MX

• 

  4万キロ：IB-4565FG、KIB-4764DF

  3万キロ：IB-3865FG、IB-3964DKF

省エネタイプの石油給湯器「エコフィール」について

エコフィールは、お湯を沸かすときに発生する排気熱を再利用することで熱効率を高め、省エネを実現しています。灯油の使用量を節約し、CO2の排出量も削減できる、環境にも優しい石油給湯器です。

従来までは捨てられていた約200℃の排熱を利用し、約60℃まで下がりました。熱効率は従来の83％から95％に、大幅に向上しました。

従来タイプからエコフィールへ交換した場合、年間で※約9110円節約できます。

※ノーリツ社調べ 2022年11月時点
試算データの燃料単価は、115円 ⁄ Lでの算出です。（2022年1月4日 全国平均配達価格 資源エネルギー庁発表）
ランニングコストは消費税相当額加算前の金額で算出されています。給湯1年当りの灯油料金の算出方法 給湯使用条件（4人家族想定、入水温度は通年で18℃）

ふろお湯はり：200L×（42℃－18℃）

シャワー：12L ⁄ 分×5分 ⁄ 人×4人＝240L×（40℃－18℃）
洗面：6L ⁄ 分×2分 ⁄ 人×4人＝48L×（40℃－18℃）
台所：8L ⁄ 分×3分 ⁄ 回×3回＝72L×（37℃－18℃）
給湯熱量：12,504kcal ⁄ 日×365日 ⁄ 年4.56Gcal ⁄ 年

浴室の蛇口からお湯張りをする「給湯専用」と「標準」タイプの石油給湯器は、以下の便利機能をつけることができます。

オートストップ機能・・・お湯張りが終わると自動的にお湯をストップして、音声でお知らせ

定量お知らせ機能・・・お湯張りが終わるとブザーでお知らせ。手動で蛇口を閉じ、湯沸かし完了

高圧力型

貯湯式の石油給湯器にも、パワフルなシャワーや２階への給湯を実現できる「高圧力型」の機種があります。標準の貯湯式石油給湯器の約２倍の水圧で水を出すことができます。